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【法令解説】獣害対策におけるドローン活用と航空法「捜索・救助等のための特例」について

目次

本コラムは2026年1月19日現在の情報に基づいています。法令や運用解釈は変更される可能性があるため、必ず国土交通省の公式ウェブサイトにて最新情報をご確認ください

出典:国土交通省ウェブサイト
(https://www.mlit.go.jp/koku/koku_fr10_000042.html)

熊の写真とドローンの写真

はじめに

最近、ニュースで熊や猿、鹿などが住宅地や市街地に出没したという報道を目にする機会が増えました。

以前であれば山間部だけの問題と思われていた獣害が、私たちの生活圏にまで迫ってきています。特に熊による被害は深刻化しており、人身事故や農作物への甚大な被害を防ぐため、各自治体も対策に追われています。

そんな中、「空からの監視者」としてドローンの活用が急速に進んでいることをご存知でしょうか。ドローンは、人間が立ち入るには危険な場所や、広範囲なエリアを短時間で調査・監視するのに最適です。

赤外線カメラで茂みに隠れた動物の熱源を感知したり、スピーカーで追い払い音を出したりと、その有用性は日々高まっています。

何かの動物が写っている様子

航空法第132条の92「捜索・救助等のための特例」の概要

こうした活動を行う際、必ず押さえておかなければならないのが航空法です。

通常、ドローンを夜間に飛ばしたり、目視外(モニターを見ながらの操縦)で飛行させたりする場合は、国土交通大臣の許可・承認が必要です。しかし、一刻を争う緊急事態において、申請手続きをしていては間に合いません。そこで適用されるのが、航空法第132条の92「捜索・救助等のための特例」です。

PDFアイコン

出典:国土交通省
https://www.mlit.go.jp/koku/content/001846242.pdf

特例の基本ルール 国、地方公共団体、または「これらから依頼を受けた者(ドローン事業者や猟友会などの民間団体)」が、事故や災害に際して捜索・救助を行う場合、許可・承認手続きを省略して飛行できるという特例措置です。これにより、夜間や目視外であっても、迅速にドローン飛行が可能になる場合があります。

③ 獣害対策における特例適用の条件と解釈

これまで「獣害」がこの「捜索・救助」に含まれるかについては議論がありましたが、近年の被害状況を鑑み、国土交通省の運用解釈において重要な明確化が行われました。

「獣害を未然に防ぐための飛行」も対象に 最新の事例整理において、熊などの探索や行動範囲の確認、住民避難を目的とした活動など、「人命や財産に危害が及ぶ恐れがある場合の獣害対策」も、この特例の適用対象となり得ることが示されました。

これにより、例えば「市街地で熊の目撃情報があり、緊急にドローンで捜索を行う」といったケースでは、自治体からの依頼に基づき、手続きを待たずに直ちにドローンを飛行させて住民の安全確保に役立てられる可能性があります。

④ 押さえておきたいポイントと注意事項

この特例を活用する例と注意すべきポイントをご紹介します。

国、地方公共団体等の依頼に基づきこの特例が適用された場合、通常は事前の許可・承認が必要な以下の飛行方法が、手続きなしで実施できる可能性があります。

  • ・夜間の捜索(夜間飛行):日没後や早朝など、暗い時間帯であっても赤外線カメラ等を用いて動物を捜索する可能になる場合があります。
  • ・茂みや森林の奥の捜索(目視外飛行):操縦者の位置から直接機体が見えない場所(木の陰や建物の裏など)へ進入し、モニター映像を頼りに状況を確認することが期待できます。

【重要】公的機関からの「依頼」が必須 この特例は、誰でも自由に使えるわけではありません。あくまで「国や地方公共団体、またはこれらから依頼を受けた者(民間団体等」に限られます。個人の判断で行う勝手な駆除活動や、公的な依頼に基づかない飛行には適用されませんので、法令違反にならないよう十分な注意が必要です。

まとめ

ドローンは単なる空撮ツールを超え、私たちの命や生活を守る重要なインフラになりつつあります。航空法の特例を正しく理解し、適切な技術で運用することで、獣害という新たな社会課題の解決に大きく貢献できるはずです。

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